クリムト展 [アート]
19世紀末ウィーンを代表する画家、グスタフ・クリムトの没後100年を記念し
東京都美術館で「クリムト展 ウィーンと日本1900」が開催されています。
クリムトが描く多様な女性達、舞台の緞帳の下絵や装飾的な風景画、
「ベートーヴェン・フリーズ」の原寸大複製画による部屋の再現等
（↑これ、30年くらい前にもっと大規模なのを見た気がするけど）
盛りだくさんな展示で、過去最多の油彩画が集められたそうです。
「ユディトⅠ」（上）は恍惚とした表情に目を奪われがちですが、その手には
男性の生首を抱えており、「裸の真実」（左下）は真実を表わす鏡を持ちつつ
足下には偽りを表わす蛇が巻き付いています。（ここには掲載していませんが）
「女の3世代」（右上画像は看板の一部）は、幼子から老齢に至る女性の
一生が描かれ、この絵の前で立ち止まり見入っている女性も多かったです。
今回は黄金や市松模様に彩られていない、背景が余白のような「ヘレーネ・
クリムトの肖像」（クリムトの姪、6歳。この表情が切ない）や、「17歳の
エミーリエ・フレーゲの肖像」（愛人の一人）等、清楚な女性を淡い色彩で
描いた作品が見られたこと（本展のパンフレットから転載しています）、
画家と彫金師になった二人の弟の作品や、クリムトと同じ少女を描いた友人・
フランツ・マッチュの作品も比較しながら見られたのが新鮮でした。
また、クリムトが影響を受けたという「日本の春画36選（菱川師宣他）」や
漆塗の印籠も展示されていて、なるほど～、と思いました（＾＾）。
音声ガイドはベートーヴェンを演じるため去年ウィーンを訪れたという稲垣吾郎
さん。SMAP解散後、慎吾ちゃんも個展を開くなど各々が枠にとらわれず活路を
見出して頑張っているのを見ると、応援したくなってしまいます。
※国立新美術館では「ウィーン・モダン展～クリムト、シーレ世紀末への道」を
開催中（4/24～8/5）。できれば一箇所にまとめて展示してほしかったなあ。。
※東京文化会館前に往年のバレエ・ダンサーの特大パネルが展示されています。
ニジンスキーやアンナ・パブロワもいて、壮観でした(@^▽^@)。
2019-04-24 23:51
nice!(22)
コメント(6)
クリムトの世界観は独特ですよねぇ( ^ω^ )
by ニッキー (2019-04-25 08:04)
＞ニッキー様
そう、独特ですね！
あれ、クリムトがこんな絵を描いていたの？と
思うような誰が見てもきれいで上手い絵は弟や
友人の作品だったりして。クリムトのは他とは
違います。最初は受け入れ難いくらい違和感が
あるものが時代を作り、後世に残っていくのだ
なあと思いました。
by うりくま (2019-04-26 00:24)
おおクリムト！
以前行ったウィーンでベルヴェデーレ宮殿に行った時、たくさんのコレクションを見たことを思い出しました！
本物の「接吻」を見た時の感激♪♪
映画「黄金のアデーレ」も観たかったのですが、観そびれてしまったのが残念です。。。
by saia (2019-04-27 10:01)
>saia様
ベルヴェデーレ宮殿でご覧になったのですね。
味気ない美術館よりそういう所で鑑賞したい！
（羨ましい事に母は3度も行っていますが。。）
多分なんですが、30年位前に池袋西武の美術館
（ゼゾン美術館？）かどこかでエゴンシーレと
一緒の展示で「接吻」を見たような気がします。
壁画も暗い部屋を3つくらい使って展示されていた
記憶がありますが、ネットで情報を探しても見つ
からず確認が出来ません。何かの勘違いかしら？
今回は「接吻」は来ておらず「黄金のアデーレ」
は私も見逃したので、同じく残念。(^Д^)
この機会に再上映してくれると良いですネ～。
by うりくま (2019-04-27 14:35)
クリムト展もぜひ行きます。
ニジンスキーはQUEENのフレディ・マーキュリーのイマジネーションを刺激してやまない芸術家だったそうです。フレディはオペラだけでなく、バレエにも精通していたのです。クイーンの楽曲「ブレイク・フリー」のPVで、ニジンスキーの「牧神の午後」に扮して、ロイヤル・バレエ団と共演するフレディを観ることができます。You Tubeをアップしておきますので、ご興味がおありでしたら、ご覧下さいませ。（ただし最初は、女装した4人が出てきますので、びっくりなさらないように）
https://youtu.be/f4Mc-NYPHaQ
by coco030705 (2019-05-18 22:13)
＞coco030705 様
「ブレイクフリー」の動画、有り難うございます。
これを昔MTVで見て「QUEENはどうした！一体
何やってるの～」と爆笑したのを思い出しましたが、
女装シーンに気を取られて（ロジャーは女装しても
美形）バックがロイヤルバレエ団だったとは知らず
ちゃんと見ていなくてもったいなかったです。
フレディはダイヤ柄の全身タイツで踊ったりして
いましたが、途中からマッチョになりましたね。
亡くなったと聞いたときはショックで呆然となった
けれど、改めて脚光を浴びて新しいファンが増える
なんて、幸せなことだと思います。。
by うりくま (2019-05-19 01:17)