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3月に見た旧作映画 [本・映画・TV・音楽など]

今月は「セントラルスポーツ」の動画でストレッチしたり、花見の
映像を見たりしてしまい、鑑賞した映画は何と4本のみでした。[ダッシュ(走り出すさま)]
「太陽の帝国」1987年アメリカ 
J・G・バラードの半自伝的小説をS・スピルバーグが実写化したもので

公開当時から見たかった映画。を今頃見ています(笑)。租界育ちで

零戦マニアのお坊ちゃまだったバラードが、日本軍の捕虜収容所に送ら

れ生き抜いた経験が彼の小説に与えた影響に思いを巡らせながら鑑賞。

スピルバーグらしい温かさやファンタジックなシーンも印象的でした。

クリスチャン・ベールは本作で映画デビュー。以前取り上げた「聖杯

たちの騎士」では渋いおじさまに成長されていました(*゚∀゚*)。

              ※

「マルコヴィッチの穴」1999年アメリカ
「太陽の帝国」で不良アメリカ人を演じるジョン・マルコヴィッチを
見て、こういう妙なタイトルの映画があったことを思い出して鑑賞。
「7と1/2階にある背を丸めないと歩けないほど天井が低い事務所の
壁の穴が、実在の俳優・Jマルコヴィッチの脳に繋がっており、そこ
から脳内に入り込んで操る事が出来る」というシュールなコメディ。
脳を乗っ取られるマルコヴィッチは「俳優(=自らの肉体を通して
他人の言葉や人生を表現する)」で、乗込む方は「人形師(=意の
ままに人の体を操る事に長けている)」という設定も効いています。
何でも性に結びつけたがる登場人物達がフロイト的だったり、個性
とは何か哲学的に考えさせられたり、最も人間的な情愛を示すのは
人ではなくオランウータンだったりと何かと深読みできる所もあっ
て、覗き見的変態映画とは一線を画している・・と思います(^_^)。
マルコヴィッチの脳にマルコヴィッチ本人が入ったら「世界はマルコ
ヴィッチだらけ」や、卓越した技術を持つ主人公が片思いの女性への
ゲスい欲望に囚われっぱなしなのに苦笑していたら、結末はまさかの
ホラー的展開に?マニアックな映画が好きな方にはたまらない作品。
               ※
「利休」1989年 監督:勅使河原宏 音楽:武満徹 
原作の野上彌生子『秀吉と利休』は学生時代に夢中になって読んだ記憶
がありますが、オールスター・キャストと美術館から取り寄せた美術品
を撮影に使うという本物志向のこちらの映画も、見応え充分でした。
この映画を使って日本の文化や美術、歴史を1年間かけて学ぶゼミを
企画したら良い授業ができそう。外国の方にもおすすめです。
               ※
「美ら猫 石垣島編」2014年 監督・撮影:アレッサンドロ・片倉
美しい川平湾、工房、古民家でまったりするねこ達の姿を納めた50分の
美ら猫シリーズの1つ。保護猫活動に奔走される方々のお話など、楽園
だけでない現実的側面も描かれていました。

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コメント 4

coco030705

「マルコヴィッチの穴」は見た記憶があるのですが、ブログには書いていませんでした。変わってるけどおもしろいえいがですね。
「太陽の帝国」は有名な作品ですね。クリスチャン・ベールが好きなので、観てみたいです。
by coco030705 (2021-04-03 21:58) 

うりくま

>coco030705様
「マルコヴィッチ・・」は、何故15分だけ脳内
にいて、そこから出ると高速道路の側なのか等
謎がいっぱいで( ̄∇ ̄)、三角関係もひねって
あって面白いですね。かなりツボに嵌りました。

クリスチャン・ベールについてはよく知らず、
調べ直したら「映画デビュー作」だったので
訂正しました(m--m)。身軽で賢い美少
年だったので、どんな大人になったかなあと
思ったら、有名な俳優さんだったのですね。
「フォードVSフェラーリ」等、他の作品も
機会があったらみてみたいと思います。
by うりくま (2021-04-04 20:43) 

lequiche

書いたつもりだったのですが、
反映されていないのでもう一度書いてみます。

バラードの小説はイメージ的に映画になりそうなんですが、
実際には映画化するのがむずかしい作家ですね。
ただ、『太陽の帝国』はああいう内容ですから、
作りやすかったのではないかと思います。
といっても私はまだ映画は観ていません。
クリスチャン・ベールが主演というのも知りませんでした。
ベールはやはりバットマンのイメージがあります。
by lequiche (2021-04-05 03:57) 

うりくま

> lequiche 様
コメントを頂いたのに反映されていなかった
とのこと、大変申し訳ありませんでした。
下書きでは反映されるのにアップするとNG
になってしまい、度々書き直していたため、
ご迷惑をおかけしてしまいました(m--m)。

バラードの小説自体、映画を見ているような
感じがあるのですが、下手するとあらすじが
ないイメージの羅列の様になってしまうかも?
「太陽の帝国」には片岡孝太郎、伊武雅刀、
ガッツ石松、山田隆夫も出演しています。

ダークナイト三部作はクリスチャン・ベール
だったのですね。見たはずなのに気がつきま
せんでした。え~と、どのバットマンだった
か見直してみます(^^;)。
by うりくま (2021-04-06 01:17) 

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